クロスバイクのポジションが出ない|ステムを伸ばす前に

結論
- クロスバイクのフラットバーは、ロードバイクと同じ感覚ではポジションが出ません。ステムを10mm伸ばしても、ほとんど変わりません。
- まずはサドルの高さ・水平・前後位置を出し、ハンドルは一番下まで下げる。前傾したいなら、遠くより低くするほうがはるかに簡単です。
- バーエンドバーやバーセンターバーで大きく改善し、ブルホーンハンドルにすれば200km走れる別の乗り物に変わります。
「ブリヂストンアンカーのクロスバイクRL1に2年乗っていて、ポジションを探し続けています。もう少し前傾したいのでステムを110mmから120mmにしたい。サイズは520、身長172cm、サドルは前目で前乗りです」。そんなコメントをいただきました。クロスバイクのポジション沼についてのお話です。
RL1は、アンカーの中で唯一のクロスバイクで、非常に優秀なモデルだと思います。520は一番大きいサイズで、リーチはそれほど長くありませんが、スタック(高さ)はかなりあります。
結論:ステムを10mm伸ばしてもほぼ変わらない
まず、クロスバイクではロードバイクのようにきっちりポジションは出ません。ハンドルが高いのです。
フラットバーで上体を下げようとすると、肘を外に張るか、内側に縮めるしかありません。
- 肘を外に張る:ハードテールのMTBで細い道を走る若い子のような形
- 肘を内側に曲げる:腕で上体を支えきれなくなる。腹圧がかなりあっても、頭の重さを支えるのはつらい
この状況でステムを10mm伸ばしても、ほとんど変わりません。むしろ遠くするとおかしなことになりやすいのです。
ただ、ポジションが出ないことが悪いわけではありません。私もフラットバーで「どうしたら行けるんだ」と悩みながら走ったことがありますが、途中で腕をハンドルに乗せたりしながら、50km以上は普通に楽しく走れました。
まずやること
サドルを出す
ポジションの基本はサドルです。
- 高さ
- 傾きは水平
- 前後位置(めちゃくちゃ大切)
これを出せば、ハンドルは結構どうでもいい、とまで言えます。詳しくはポジションとフォームをご覧ください。
ハンドルは一番下まで下げる
前傾したいなら、遠くするより低くするほうがはるかに簡単です。ハンドルを上げても楽にならない話はハンドルの高さでしています。
解決策
| 方法 | 手軽さ | 効果 |
|---|---|---|
| ハンドルを一番下まで下げる | すぐできる | 前傾しやすくなる |
| バーエンドバー・バーセンターバー | 数千円程度 | 持つ位置が増え、フォームと空力が大きく改善 |
| ブルホーンハンドルに交換 | 部品代は安め | ロードに近いポジションが出せ、200kmも走れる乗り物に |
バーエンドバー・バーセンターバー
補助バーを付けるのも手です。RL1のハンドルはバックスイープ(手前に曲がっている)しているので、補助バーは外側ではなく内側向きに付け、センターから左右180〜190mmくらいの位置に来るようにするのがいいと思います。空力が大きく変わり、フォームも取りやすくなります。
ブルホーン化が一番
簡単で効果が大きいのは、ブルホーンハンドルにしてしまうことです。
- 持つ位置が思い切り前に行くので、ステムはそのままか、むしろ60mmくらいの短いものでもいい
- ダウンスイープ(下に下がる形)があるものを選ぶと、ロードバイクのブラケット部分がない形とほぼ同じ
- 肩の部分にも手を置けて、遠くも持てるので、さまざまなフォームが取れる
安いブルホーンなら2,000円台からあります。注意点として、ハンドル中央の径が25.4mmでステム側が31.8mmなら、変換用のシムが必要です。また、グリップ部の径が22.2mmと23.8mmで違う場合は、今のシフターやブレーキレバーが使えない可能性があるので確認してください。
考えすぎないこと
本当のベストポジションはなかなか出ません。お腹の腹圧がどれだけ育っているかで最適な位置は変わりますし、その筋肉は簡単には育ちません。同じポジションでも、うまく体が使えている日は脇腹の筋肉がきゅっと使えて、左右の振りが推進力に変わっています。ポジションだけでは決まらないのです。
まとめ
- クロスバイクのフラットバーでは、ロードと同じ感覚でポジションは出ない
- ステムを10mm伸ばしてもほぼ変わらない。遠くするとかえっておかしくなりやすい
- まずは**サドル(高さ・水平・前後)**を出し、ハンドルは一番下に
- バーエンドバー・バーセンターバーで大きく改善
- ブルホーン化すれば、200km走れる別の乗り物に進化する
よくある質問
クロスバイクで前傾を深くしたいときはステムを長くすべきですか?
10mm程度長くしても、ほとんど変わりません。フラットバーで遠くを持つと肘の置き場がなくなり、上体を支えきれなくなります。まずはハンドルを一番下まで下げることをおすすめします。
クロスバイクをロングライド向けにするにはどうすればいいですか?
一番効果が大きいのはブルホーンハンドルへの交換です。持つ位置が遠くなるので、ステムはそのままか短くしてもよいくらいです。手軽にやるなら、バーエンドバーやバーセンターバーを付けるだけでも大きく改善します。
ブルホーンハンドルはそのまま付けられますか?
ステムのクランプ径(例:31.8mm)とハンドル中央の径(例:25.4mm)が違う場合は、変換用のシムが必要です。また、グリップ部の径が22.2mmと23.8mmで違うと、今のシフターやブレーキレバーが使えない可能性があるので確認してください。
動画で見る
この記事の元になった動画です。実際の動きは映像のほうがずっとわかりやすいので、ぜひあわせて見てください。