ロードバイクのサイズ選び|身長ではなく股下で選ぶ理由と、170cmなら163cm用の根拠
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結論
- サイズは身長ではなく股下で選ぶ。ポジションの基準はサドル位置で、それを決めるのは骨盤から下の骨格だからです。
- 日本人の股下は身長の約45%で、欧米の平均(約46%)より短め。海外ブランドの適応身長表は、そのままだと1サイズ大きく出やすくなります。
- 海外ブランドなら、ざっくり自分の身長×0.96の身長向けサイズ(170cmなら163cm用)が目安。国内専用に作られたブリヂストン アンカーのリーチとスタックも良い物差しになります。
ロードバイクを買うとき、いちばん迷うのがサイズです。各ブランドのサイズ表には「適応身長」が書かれていますが、あくまで参考値で、適合を保証するものではありません。では結局どう選べばいいのか。私の考えをまとめます。
身長ではなく股下で選ぶ
理由は単純で、身長だけで選ぶとポジションが出なくなるからです。
ポジション出しとは、BB(クランクの軸)に対するサドル位置とハンドル位置を決めることです。このうち絶対なのはサドル位置で、これは骨盤から下の骨格だけで決まります。上半身は関係ありません。
ハンドル位置も大切ですが、サドルに比べればかなり調整がききます。乗り手は上半身をいちばん進みやすい位置に持っていこうとするので、ステムやハンドルで何とか合わせられることが多いのです(ハードテールのMTBでロードのポジションを出す、といった無理なものは別です)。今のスローピングフレームはシートポストの出しろで調整幅が大きく、マイナスオフセットのシートポストもあるので、よほどでなければサドル位置は出せます。
最近はトレックのように、身長と一緒に股下サイズを併記するブランドも増えました。スペシャライズドは、さらに正確に測れるよう独自の測り方を案内しています。股下は服を選ぶときのように測ると、骨盤まわりの肉付きなどで数cmずれやすいためだと思います。
日本人の股下は身長の約45%
股下の比率は、人種や民族、年齢層、性別で違います。17〜18歳から40代くらいの活動的な年齢層の男性で、平均はおおよそ次のとおりです。
| 股下 ÷ 身長 | 身長170cmの場合 | |
|---|---|---|
| 日本人 | 約45% | 約76.5cm |
| 白人 | 約46% | 約78.2cm |
| アフリカ系 | 約47% | 約79.9cm |
同じ170cmでも、45%と46%で股下が約17mm違います。逆に見ると、股下76.5cmの日本人は身長170cmですが、同じ股下の白人はもっと背が低い計算になります。
ただしこれは平均です。個人差があるので、自分の股下を実際に測り、身長の何%かを知っておくのが第一歩です。
国内ブランドは信じていい、海外ブランドは1サイズずらす
ブリヂストン アンカーのサイズ表で170cm・股下76.5cmを当てはめると、ちょうど真ん中に収まります。アンカーはほぼ国内専用のブランドで、研究部門を持って日本人の体格を本気で調べているメーカーです。適応身長は股下とフレームサイズから算出したとしており、かなり信じていいと思います。
一方、ジャイアントのように世界共通のブランドでは、日本語サイトと英国サイトでサイズ表がほぼ同じです。日本にしかないXSがあるだけで、それを除けば同じ身長レンジが並んでいます。つまり、股下比率の違いが反映されていない可能性が高い。おそらく約46%の体型を基準にしているので、日本人には1サイズ小さめが合いやすくなります。
海外ブランドを検討するときは、日本語サイトと英語サイトのサイズ表を比べて、同じならずらして考えるのがおすすめです。
目安は「身長×0.96」
ざっくりですが、海外ブランドの適応身長表では、自分の身長×0.96の人向けのサイズを選ぶのが目安です。身長170cmなら163cm用です。
ただし、股下比率が平均の45%ではない方は、その分を補正してください。試乗できるならそれがいちばんですが、通販などで試乗できないことも多いと思います。
最後はリーチとスタックで比べる
乗り慣れてくると、サイズは感覚でわかるようになります。その感覚の正体はリーチ(BBからヘッドチューブ上端までの水平距離)とスタック(同じく垂直の高さ)だと私は考えています。
おすすめの方法は、自分の身長に合うアンカーのモデルのリーチとスタックを物差しにして、欲しいブランドのジオメトリー表から近い数値のサイズを選ぶことです。アンカーのドロップハンドルで一般道を走れるモデルは5つあり、どれも参考になります。
注意点が2つあります。
- アンカーのスタックは、ケーブル内装用の外せないヘッドパーツ(最小スペーサー)を含んだ数値です。比べる自転車がケーブルをヘッドから通す構造なら、その分を考慮してください。
- 腕の長さ(アームスパン÷身長=エイプインデックス)も人によって1.0〜1.3くらいと幅があり、ハンドルまでの距離に影響します。平均では白人のほうが腕が長い傾向ですが、個人差のほうが大きい要素です。
身長、股下、胴の長さ、腕の長さと、人によって違う要素が多いので、完璧な数値はなかなか出ません。それでも、股下から考えてリーチとスタックで比べれば、大きく外すことはまずないはずです。
よくある質問
ロードバイクのサイズは身長で選んではいけないのですか?
目安にはなりますが、股下で選ぶほうが確実です。ポジションの基準になるサドルの高さと前後位置は、骨盤から下の骨格で決まり、上半身は関係しないからです。同じ身長でも股下の長さは人によって違います。
身長170cmの日本人は、海外ブランドのどのサイズを選べばいいですか?
ざっくりですが、身長×0.96、つまり163cm前後の人向けとされるサイズが目安です。海外のサイズ表は股下が身長の約46%の体型を基準にしていると考えられ、日本人(約45%)にはそのままだと大きめになりやすいからです。自分の股下比率が平均と違う場合は、その分を補正してください。
リーチとスタックとは何ですか?
BB(クランクの軸)からヘッドチューブ上端までの、水平方向の距離がリーチ、垂直方向の高さがスタックです。ハンドル位置の目安になり、ブランドが違ってもこの2つを比べれば、自分に合うサイズを探しやすくなります。
動画で見る
この記事の元になった動画です。実際の動きは映像のほうがずっとわかりやすいので、ぜひあわせて見てください。