坂道シッティングのコツ|フラットペダルでも楽に登る方法

結論
- 目的は坂を楽に登ることで、ダンシングは手段。基本はシッティングで、サドルの先端に座り、フラットペダルなら土踏まずで踏みます。
- ハンドルを振るときは、押すというより反対側を抜く。振り切った後の戻しを優しくすると、下死点・上死点でも脚がきれいに回ります。
- きつくなる前にダンシングを混ぜる。ダンシングは前に乗りすぎず、自転車の中央に乗る前後バランスが大事。基礎体力と体重も大前提です。
健康のためにロードバイクを始めて3年、20kg近く減量し、通勤で毎日30分遠回りして神社の坂で練習している方から、長いコメントをいただきました。「ダンシングが下手なので怠け者ダンシングを練習しているが、フラットペダルでもできるのか」というご質問です。この動画は、そのコメントに答える形で、クライム入門の「エピソードゼロ」として、登りのシッティングとハンドルの振り方をお話ししています。
私の解説をすごいと言っていただきましたが、そんなことはありません。英語やスキーと同じで、自分より少し上の人はすごく見えるものです。私も本当に大したことはありません。
目的はダンシングではなく、坂を楽に登ること
まず確認したいのは、ダンシングは目的ではないということです。目的は坂を楽に登ること。ダンシングはシッティングより筋力も心肺も使うので、シッティングで登り切れるならそれでいいのです。
動画では、2010年のパリ〜ルーベで、カンチェラーラ選手が最大勾配19.8%の石畳の坂を座ったまま登り切り、ライバルを引き離したシーンを紹介しました。
フラットペダルでも問題ありません。ただ、ビンディングに興味があるなら、安いものでいいので買ってみると楽しいですよ(ビンディング入門)。
シッティングで登るコツ
フラットペダルは土踏まずで踏む
フラットペダルで登るときは、つま先側ではなく土踏まずでペダルを完全に乗せて踏んでください。理由はスニーカーとフラットペダルでもお話ししています。
サドルの先っちょに座る
- 登りではサドルの本当に先っちょに座る
- ハンドルは手前側を持つ普通のポジションでよい。お尻だけ前に出す
- 肩には力を入れず、ある程度前荷重にする
長く続けるとサドルの先が当たるところが痛くなってきますが、それも含めてダンシングを混ぜる理由になります。
ギアは軽めだが、軽すぎない
なるべく軽めのギアで回します。ただし軽すぎてシャカシャカ回すと、今度は心肺に来ます。バランスを取ってください。
ハンドルは「押す」より「抜く」
初心者向けの簡単な振り方です。
- 右足が降りるときは、左側のハンドルを押す。押すというより、右側を抜く感じ
- 手を乗せている側を抜けば、体はそちらに降りるしかありません
- 体が左右に振られるのではなく、自転車が傾くようにします。体はぶれません
- 反対の足が上がってきたら、逆側で同じことをします
もう一歩:戻しを優しく
大切なのは振り切った後の戻しです。ぎゅっと押してぎゅっと抜くのではなく、押し終わりを優しくして戻す。そうすると足が降りるだけでなく、下死点や上死点のあたりでも脚がきれいに回るようになります。
怠け者ダンシングのイメージ
シッティングとダンシングは使う筋肉が違うので、きつくなりきる前に交互に繰り返すと、もっと楽に登れます。ギアは2〜3枚重めに。以前の動画でいろいろなポーズの話をしましたが、ここでは簡単に。
- 意識するのは上げる足。よく言われる「階段を登る」感じで、上がってくる足に体を乗せる
- 踏み下ろす足ではなく、上げる足を意識する
前に乗りすぎない
休むダンシング入門は本当に初心者向けだったので「後ろに体重が残ると一漕ぎもできないから前荷重に」と言いましたが、言っていなかったことがあります。前に乗りすぎないことです。
信号からの発進のような緩いダンシングでも、激坂の怠け者ダンシングでも、基本は前後バランスです。手にもある程度は荷重しますが、前に行きすぎず自転車の中央に乗る。そうすると、降りた足を乗せてくるっと回す感じが作れます。
大前提:魔法の方法はない
これはすごい激坂をなるべく省エネで登るための方法にすぎません。
- 基礎体力があること
- ちゃんと乗れていること
- 体重が落ちていること
これらがなければできません。その上でやれば、登れるようになります。
まとめ
- 目的は坂を楽に登ること。ダンシングは手段で、基本はシッティング
- シッティングはサドルの先っちょに座り、フラットペダルは土踏まずで踏む
- ギアは軽めだが軽すぎない
- ハンドルは押すより抜く。戻しを優しくすると脚がきれいに回る
- きつくなる前にダンシングを混ぜる。前に乗りすぎず自転車の中央に
- 基礎体力・乗る技術・体重が大前提。魔法の方法はありません
よくある質問
フラットペダルでも激坂は登れますか?
登れます。フラットペダルで登るときは、足の土踏まずをペダルにしっかり乗せて踏むのがコツです。ビンディングに興味があるなら、安いものでいいので買ってみるのもおすすめです。
坂道ではサドルのどこに座ればいいですか?
登りではサドルの本当に先っちょに座ります。ハンドルは手前側を持つ普通のポジションで、お尻だけ前に出し、肩の力を抜いて、ある程度前荷重にします。
ダンシングは前に体重をかければいいのですか?
後ろに体重が残っていると一漕ぎもできませんが、前に乗りすぎないことも大切です。自転車の中央に乗る前後バランスが、ゆっくりしたダンシングの基本です。
動画で見る
この記事の元になった動画です。実際の動きは映像のほうがずっとわかりやすいので、ぜひあわせて見てください。