ロードバイクでお尻が痛い原因と対策|100kmでも痛くならない乗り方

結論
- お尻が痛いのは、体重がサドルに集中しているから。体重はハンドル・サドル・ペダルの3か所に分かれるので、サドルの分を減らせば痛みは減ります。
- 対策は3段階。時々立つ(座らない)、脚に荷重して浮くように座る(あまり座らない)、サドルを前に出して自然に前荷重にする。
- 座骨の2つの出っ張りで座り、サドルは水平に。長時間同じ姿勢でいないことも大切です。前荷重にして手や肩がつらくなったら、配分が偏っているサインです。
「長く乗るとお尻が痛くて仕方ない」という悩みはとても多いです。実際にロードバイクで走りながら、100kmでも200kmでもお尻が痛くならない乗り方をお見せしました。記事では、動画の実演に、ペダリング入門とポジションとフォームの出し方でお話ししたお尻の話も合わせてまとめます。
なぜお尻が痛くなるのか
たとえば体重60kgの人が乗っているとします。ハンドル、サドル、ペダルのそれぞれに体重計を置いたと想像してください。細かいことを除けば、3つの合計は体重の60kgになります。
お尻が痛いのは、この60kgのうちサドルにかかる分が多すぎるからです。つまりサドルへの荷重を減らせば、お尻は痛くならない。シンプルな話です。
対策1:座らない
冗談のようですが、本気です。立って乗っているとき、サドルへの荷重はゼロ。座らなければお尻は絶対に痛くなりません。
もちろんずっと立って走るわけではありません。信号待ちの手前、緩い下りで脚を止めて惰性で進むときなど、脚を回さない場面で少し立つだけで十分です。
同じ60分でも、ずっと座りっぱなしだとかなり痛くなりますが、10分座って1分立つを6回繰り返せば、痛みはずっと少なくなります。痛みの正体は圧迫なので、時々抜いてあげるのが効きます。
対策2:あまり座らない
座っているようで、実はほとんど座っていない乗り方もあります。上体を少し前にして、下りていく脚に体重を乗せると、お尻はサドルに触れている程度でほとんど浮いた状態になります。
このとき、上がってくる側の脚をフレームの内側に軽く押し付けると、そこにも体重が分散されて、さらにお尻が楽になります。
対策3:サドルを前に出す
少し極端に言えば、サドルを思い切って前に出すのが効きます。重心が前に移るので、何もしなくても自動的に脚へ体重がかかり、お尻への荷重が減ります。
実際、サドルが後ろすぎることはお尻の痛みの大きな原因です。前後位置の目安は、クランクが水平のときに膝の先と母指球が縦に並ぶくらい。高さも合わせたうえで前めにすると、自然にお尻へ体重が乗りすぎなくなります。
副作用:今度は手や肩に来る
前荷重にすると、今度は手、肩、背中に負担が来ることがあります。膝にも体重がかかるので注意してください。体重はどこかに分散しなければいけないので、1か所がつらくなるのはバランスが悪いサインです。座る位置や角度を少しずつ変えて、配分のいいところを探してください。
座り方のコツ
- 座骨で座る。 骨盤の下にある2つの出っ張りがサドルに乗るように座ります。股の間(会陰部)は軽く触れる程度です。
- 前傾しすぎない。 骨盤を寝かせすぎて前側が当たると、尿道が圧迫されます。
- サドルは水平に。 前に傾けるとお尻が前へずれ、それを止めるために手に余計な力がかかります。
- いろいろ試す。 「こんなに後ろにも座れるんだ」と思うくらい極端な位置も含めて、位置と角度を自分で試してみてください。
サドルを替える前に
いわゆる「サドル沼」はない、と私は思っています。フラットなサドルを水平にして、バランスよく座れば、お尻も手も痛くならないはずです。座骨の幅やサドルの硬さの好みはもちろんありますが、骨盤の角度をほんの少し変えるだけで、ぴたりと合う位置が見つかることがほとんどです。
また、しばらく乗らなかった後は痛くなりやすく、続けて乗るうちに気にならなくなる、ということもあります。ゆっくりでもいいので、まずは時々立つところから試してみてください。
よくある質問
ロードバイクでお尻が痛くなるのはサドルが悪いからですか?
多くの場合、サドルよりも乗り方と座る位置の問題です。サドルが後ろすぎてお尻に体重が集中していたり、長時間同じ姿勢で座り続けていたりすることが原因になりやすいです。サドルを買い替える前に、座る位置とサドルの前後位置を見直してみてください。
お尻の痛みを減らすのにいちばん簡単な方法は?
時々立つことです。信号待ちの手前や緩い下りなど、脚を止める場面で少し立つだけでも、圧迫が抜けて痛みはかなり変わります。60分座り続けるより、10分座って1分立つを6回繰り返すほうがずっと楽です。
サドルを前に出すと、ほかに問題は出ませんか?
前荷重になるぶん、今度は手・肩・背中に負担が来ることがあります。膝にも体重がかかるので注意してください。どこか1か所がつらくなるのは配分が偏っているサインなので、座る位置や角度を少しずつ変えて、バランスのいいところを探してください。
動画で見る
この記事の元になった動画です。実際の動きは映像のほうがずっとわかりやすいので、ぜひあわせて見てください。