30km/h巡航のコツは?|へそを軸に回すだけのペダリング

・ 三岡慶利

動画「30キロ巡行のコツ:へそを意識するのじゃ?」のサムネイル

結論

  • 上級者のアドバイスは正しくても、初心者が一度にいくつも意識すると逆に下手になりがち。まずは「へそを軸に足を回す」一つだけに絞ります。
  • へそを軸にすると、戻ってくる足が踏み足を邪魔しなくなり、引き足や足全体を使う意識が自然についてきます。さらに腿の引き上げと、下っ腹に力を入れることを足します。
  • これは筋トレではなく体の使い方の練習。1日10分から少しずつ慣れていけば、無意識にその体勢が取れるようになります。30という数字にはこだわらなくて大丈夫です。

平地で30km/h巡航は、脱初心者の一つの目安と言われます。30kmで走れると、世界がぐっと広がります。遠くへ行けるようになり、ロングライドのイベントでも気兼ねなくついて行けて、自分でコースを引くときもいろいろな場所に行けます。速さというより楽しさの話です。

先にお断りしておくと、この動画は複数の動画の内容をまとめたもので、私自身の意見はあまり入っていません。途中からは、私の考えや理屈とは違う言い方の部分もありますが、それなりに脚のある人の話なので、目指す体の動きはきっと同じだと思い、あえて手を入れずにいます。

Q. 上級者のアドバイスはなぜ難しい?

  • 引き足を使え
  • ハムストリングスで漕げ、お尻で漕げ
  • 0時から3時で踏め、死点は素早く通過しろ
  • 足首は固定しろ、腰から踏め

どれも正しいのでしょうが、初心者からすると、そもそも意味が分かりません。研究でも、複数のことを同時に意識すると、一つだけのときより下手になったという話があります。脳の処理能力の問題でしょう。まずは一つに絞ることです。

Q. 意識するのは何?

へそを軸に足を回す。これだけです。

丹田を意識しろ、と言うとスピリチュアルっぽいので、へそに置き換えます。へそが中心で、その周りを足がほわっと回っているイメージです。

  • 腸腰筋などの体幹とつながる筋肉は、へその高さあたりから始まっています。そこを意識するだけで体が反応します
  • へそを軸に回そうとすると、戻ってくる足が踏み足の邪魔をしなくなる。これが本来の「引き足」です
  • つまり、へそ軸で回すだけで、引き足・回す意識・足全体を使うといったことが全部ついてくるのです

やり方としては、信号待ちで止まったときに「へそを軸に回そう」と一度意識し、少しお腹にキュッと力を入れて走り出す。これを積み重ねるだけでかなり変わります。

Q. さらに楽にするには?

へそ軸に、2つのテクニックを足します。40代を過ぎていきなり筋力や心肺を上げるのは難しくても、テクニックなら意識を変えるだけで今の筋力のまま走れるようになります。

1. 腿を引き上げる

踏むだけだと太ももの前ばかり使いますが、腿を引き上げる意識を少し足すと、後ろの筋肉も使って、全体の筋肉がまんべんなく動員されやすくなります。複数の筋肉を使えば、一つが疲れても別の筋肉が代わってくれます。

足は踏むのでも上げるのでもなく、回す。回り出したら投げ出すように回す、くらいの感覚です。

2. 下っ腹に力を入れる

「骨盤を立てろ」とよく言われますが、前傾しようとして骨盤を寝かせ、体を折りたたんで胸も下を向き、疲れてしまう人が多いのです。

ちなみに私は、ある程度乗れる人が骨盤を立てようと意識するのはダメだと思っています。たいていすでに立っていて、立てようとすると弊害しか起こりません(骨盤の角度)。

動画で紹介した方法では、下っ腹に力を入れると自然にお腹が引っ込み、骨盤が良い位置に収まる、としています。すると股関節の回る空間が広くなり、ペダルを戻すときの引っかかりがなくなって、360度スムーズに回るようになるそうです。腹圧の話は正しいフォームの本当とウソにも通じます。

Q. すぐにできる?

いきなり体勢を変えると、今まで使っていなかった筋肉を使うので、最初はきつく感じます。焦らないでください。筋トレではなく、使い方に慣れる段階です。

  • 1日10分から始めて、次は20分と少しずつ
  • 1か月くらいかけて癖をつける
  • 30分できるようになれば、1時間でも2時間でも無意識にその体勢になる

スポーツをやっている人なら、実はもう筋力はついています。筋力ではなく意識の問題です。

30という数字にはこだわらない

30km/hという数値にはこだわらないでください。路面の違いはとても大きく、日本でも地域によって荒れた道はありますし、荒れた路面ならそれだけで遅くなるものです。

まとめ

  • 上級者のアドバイスは一度忘れて、意識は一つに絞る
  • へそを軸に足を回すだけで、引き足や足全体を使う意識が自然についてくる
  • さらに腿の引き上げと、下っ腹に力を入れることを足す
  • 筋トレではなく使い方の練習。1日10分から少しずつ
  • 30という数字にはこだわらず、自分の道で楽に回せることを目指す。ペダリングの基本はペダリング入門もどうぞ

よくある質問

ロードバイクで30km/h巡航するにはどうすればいいですか?

動画では、へそを軸に足を回すことを一つだけ意識し、そこに腿の引き上げと、下っ腹に力を入れることを足す方法を紹介しています。筋力をつけるより、体の使い方を変えるほうが近道です。

ペダリングで意識することが多すぎて分かりません。

引き足、ハムストリングス、お尻で漕ぐ、足首を固定など、上級者のアドバイスは初心者には意味が分かりにくいものです。一度にいくつも意識すると逆にうまくいかないので、まずは一つに絞るのがおすすめです。

骨盤は立てたほうがいいのですか?

ある程度乗れる人は、骨盤を立てようと意識しないほうがいいと私は考えています。多くの場合すでに立っていて、立てようとすると弊害が出ます。動画で紹介した方法では、下っ腹に力を入れることで自然と良い位置に収まるとしています。

動画で見る

この記事の元になった動画です。実際の動きは映像のほうがずっとわかりやすいので、ぜひあわせて見てください。

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